私が集めた?機材

私の所有している(していた)機材の個人的評価や想い出、・・・独断と偏見のかたまりですので、決して参考にしないでくださいまし。^^;

大一光学製 D=50mm fl=300mm アクロマート短焦点屈折を改造した。


二ヶ月程前(2013年3月)に某Yオークションで落札したカワイイ望遠鏡、いろいろいじってみましたので、ちょっと記事を書こうかと思いまして・・・。
随分以前に同じスペックのやはり大一光学製の「サンリオ キティちゃん望遠鏡」を紹介したことがありますが、キティちゃん号に関しては、いろいろいじることなく、いえ、なるべくこのまま置いておきたかったので、対物レンズのコバ塗りにとどめておりました。
今回はごく普通?の黄色い鏡筒のタイプで、落札価格も「ハコBOON」送料より安いくらいでしたので、どこまで性能を上げることができるか思い切って試してみたかったんですねー。(黄色いのでとりあえずイエロー君ということで)
落札後、少し仕事に余裕が出てきたので、まずは鏡筒を分解し、
①やはりレンズコバ塗り。(墨汁使用)
②やや口径が絞られていると思われる絞り環を接眼側に約3センチ移動。(コンコンとつついたらわりと簡単に動きました。)
③やはり口径を絞っているドローチューブを3〜4センチカット・・・おかげで眼視では天頂プリズムなしでは合焦しなくなってしまいました。^^(ラックピニオンのラック部分まで切断しましたので・・。)
④ドローチューブ内の絞り環もなんとなく小さそうだったので、ヤスリでゴシゴシと削って広げました。
⑤鏡筒内はつや消しがされていましたが、さらに黒板塗料で徹底的につや消しをし、ドローチューブ内もテカリが気になったのでここもしっかりとスプレー!
⑥鏡筒をしっかり保持する為に、自作アリ型アリ溝&鏡筒バンドを作成。自作アリ溝にはこれを機会に1/4インチネジを切りました。
・・・とまァ、ヒマというかなんというか、とにかくいじってみたかったんす!
で、外観はこんなんに。
付属のファインダーと架台、三脚は使わずに遊んでおります。(笑)

改造前のこのイエロー君、そのままでもそこそこよく見える望遠鏡でありました。これはキティーちゃんもそうでしたが、なかなか優秀なレンズが使われているようです。もちろん遊星號のような長焦点とは比べるべくもないですが、20〜40倍くらいなら実にすっきりとよく見えますし、70〜80倍くらいまでなら充分によく見えそうです。いわゆる「買ってはいけない」とは少しグループが違いますね。
それでも前述のように、口径を十分使い切っていなかったり各部がプラ製だったりと、なにかとトイレベルではありますが・・。
注:焦点距離が300mmしかありませんので、倍率を上げるのは結構厄介です。付属している3倍バローは正直あまり使いたくない物ですね。

で、先日ようやく外に持ち出して先ずは昼間の風景をということで・・・。

んで、撮った画像が

カメラはペンタックスK-xで、直接焦点です。
やや露出オーバーしてしまいましたので、レベル補正をいじってます。
どうです?なかなかイケますでしょ?というか、このくらいの大きさの画像では正直“粗”が見えないですな。^^
じっさい元画像の細部をよく見ると、色収差や球面収差もありまして、像はやや甘いです。といってもこのくらいの大きさの画像なら、立派に300ミリ望遠として使えるんではと思えます・・・かな。
この日の夜、土星や恒星を見てみましたが、倍率が低いこともあり、土星は耳のある円盤といった感じで、すぐ近くのスピカは低倍率で見ればなかなか美しく見えます。ジフラクションリングやエアリーディスクは・・・よくわかりませんでした〜。・・・目力、衰えたナ・・。(しみじみ)
残念ながらお月さんは下弦を過ぎたところでしたので、後日写真を撮ってみたいと思っております。(根性無しー!)
土星とスピカの写真ですか?ん〜ん、お見せできるような画像は撮れませんでしたデス。(汗)
かなり拘って改造したイエロー君、おそらくキティーちゃんと同程度か、もしくはもう少しよく撮れるんではと期待してます。
因みにキティーちゃんでのお月さんはこれです。こちらはPentax Qでの直焦点です。

<2013 9/16 追記>
すっかり忘れて・・・いえ、サボってて・・・いえ(汗)、忙しくて(ウソ!)イエローくんでの月撮影が今頃になってまった〜。(名古屋弁
久しぶりにお月見 130916
久しぶりにお月見 130916 posted by (C)岳の父ちゃん
ペンタックスQで拡大撮影をしました。
アイピースはタカハシオルソ18mm
画像処理後、トリミングをしております。モノクロ化もしております。
輝度の大きい部分はやはり色にじみが大きいです。
眼視で見る限りならすっきり綺麗に見えるんですけどね。・・・それよりピンボケだがね。(大汗)
<2014 1/5 追記>
最近、大一光学製(と思われる)の望遠鏡のレンズについて、アクロマートレンズの中間にあるスペーサーリングについてのサイトを閲覧する機会がありました。
つまり、このスペーサーは「良いか、良くないか」ということなんですけど(かなり語弊があるかも・・・)、私も興味本位なんですけど、ちょびっとこのイエロークンをイジってみました。
レンズを取り外して分解するのは非常に簡単であります。
ただ、かわりに錫箔もしくは、アルミ箔を入れなければいけないのでしょうけど、カミさんに聞きますれば、「ウチにはアルミ箔は無い!」って一言・・・。このところ望遠鏡でドタバタしているのでカミさんの態度が厳しいです。・・・そんなことはどうでもいいですな。(汗)
んで、アルミ箔なしでレンズを直接あわせて(とりあえずデス。)組んでみました。
スペーサーリングはレンズ押さえのほうにまわすこととします。

なんと、今までなかったニュートンリングがド派手に現れました(当然ですけど)。かなり極端な大きさと言っていいのでしょうか?まるでゲゲゲの鬼太郎の目玉の親父みたい・・・。しかもちょっと触っただけでニュートンリングの中心が大移動します。気持ち悪いです。もちろんレンズ押さえを適度に絞めた状態で・・・。
これはやはり錫箔あるいはアルミ箔は必要なんでしょうな。
とにかく、この状態で南の空に輝くシリウスを見てみることにしました。
以前は「・・・ジフラクションリングやエアリーディスクは・・・よくわかりませんでした〜。」とか、よく見えなかったので逃げてたような気がしますが、今回はタカハシオルソ7mmで約43倍とイエロークンとしては頑張っている?倍率で試しました。
ジフラクションリングがレンズが押さえられて(圧迫されて)やや変形しているもののはっきり見えます。焦点内外像もやや過修整なのでしょうか、完全に対象ではありませんが、それでもちゃんとシマシマに見えます。
そしてエアリーディスクははっきりと鋭くなっております。
これは正直、驚きました。
気を良くして、今度はキティーちゃんに魔の手を・・・イッヒッヒ・・・、じゃなかった。レンズ改造を・・・、といきたいところですが、不思議なことにキティーちゃんはそのままでもちゃんとジフラクションリングが見えて、しかもちゃんと同心円を描いております。焦点内外像も良好です。
同じような仕様なのに、この違いはいったい・・・。
結論があるわけではないのですが、スペーサーリングの存在は、その個体によって善し悪しがある・・ということでしょうか?
・・・よけいに分からなくなってしまったワタクシであります。
<2014 8/14追記>
少々間隔が開いてしまいましたが、スペーサ無しのイエロー君でお月さんを直焦点撮影してみました。

さすがに色収差が目立ちますので、モノクロ化しております。因みに同じ夜、ミザールGT-68でも撮っておりますので比較の意味で・・・。
スーパームーンは過ぎたけど・・・。140812
スーパームーンは過ぎたけど・・・。140812 posted by (C)岳の父ちゃん
流石にこちらはシャープですね。50mmと68mmの口径差以上のものを感じます。あらためてGT-68の優秀さを実感しますね。
でも、見比べなければイエロー君、かなり健闘してますゾ!