私が集めた?機材

私の所有している(していた)機材の個人的評価や想い出、・・・独断と偏見のかたまりですので、決して参考にしないでくださいまし。^^;

日野金属(ミザール)ニューアポロ型赤道儀の改造 ② 

昨日に書いた記事(え゛昨日?^^;)はカメラ三脚への取り付けとアリ溝化の記事であったわけなんですけど、つい先日にカメラ三脚取り付けアダプターの改良をもって、第一部?は終了しておりました。

最初のは赤道儀台座とアダプターの間に若干隙間がありまして、この赤道儀を持っておられる方ならおわかりかと思いますが、赤道儀台座の下部が30mmφのデッパリがあります。
このデッパリがあるためにその分隙間になってしまうんです。(30φの部分だけで支えている。)何より見た目が良くないデス。
そこでアダプターをもう少し低く(短く)して上部を少々凹ませて、それでも足りないのでワッシャーなどを入れて隙間が出来ないようにしました。
これで見た目もよろしいですし、負荷がワッシャーにかかって安定します。(・・・と思います。またはそんな気がします。・・・はっは〜。)
んで、改良の一番のメインとなる「モータードライブ化」ですが、もしこの記事を読まれておられる方がいらっしゃれば、一番興味をそそられるんでは?・・・と、勝手に思っているアッシ。(爆)
完成したのが、つい先ほどであります!
用意した部品ですが、
 ⑴ モーター・・・これは新たに買い求めたものではなく、数年前に買った米オライオンのミニEQ卓上赤道儀と一緒に買ったものを移植します。取り付けブラケットも使用します。
 ⑵ 平ギヤ・・・・小原歯車の真鍮製、モジュール0.5 歯数40
 ⑶ M6首下10mmキャップスクリュー(使用したのは2本のみ)
 ⑷ L型の溝付きのステー、ホームセンターで見つけました。
いきなり(笑)・・・完成した全景は・・・。
ミザール ニューアポロ型赤道儀のモータードライブ化
ミザール ニューアポロ型赤道儀のモータードライブ化 posted by (C)岳の父ちゃん・・・背景がうるさくてすいませーん。
先ず、モーターですが、ミニEQ赤道儀はウォーム歯数96、それに対してニューアポロ型赤道儀は120ということで、増速しなくてはなりません。モーター自体のスピードを変更できればウォームギヤに直結できて、高価な歯車を買う必要もないんでしょう。
詳しい方ならコントローラーのプログラムを弄るんでしょうけど、私にはとても無理なので、ギヤ比を変える方法にしました。
すでにモーターにくっつけていた平歯車はモジュール0.5の歯数60なので、この割合で計算すると、ウォーム軸の増速に必要な歯数は48となります。
しかし、小原歯車で探しても48はカタログにはなく、しかもミニEQで使っていたときに追尾がなんとなくジワジワと遅れていくことがわかっていたので、あえてというか、ほかに選択肢がなかったというか・・・、歯数40にしました。
注 ; この追尾ジワジワ遅れは、たまたま私の持っているものがそうであるという「個体差」かと思われますので、すべてのミニEQ用のモーターが遅れるというものではありません。
他のメーカーや種類で調べれば96:120でピッタンコの組み合わせもあるわけですが、最初に入手した歯車がタマタマ(というか、なんも考えずに注文した・・・。)小原歯車モジュール0.5の歯数60だったのですわ。^^;
ギヤをまるごと代えることも考えましたが、貧乏性・・貧乏のワタクシには、それは勿体なくてできない〜。^^;;
・・・ミニEQに付けてたときの歯車の様子です。デフォルトでは赤経のウォームギヤ(微動ハンドルの軸)が赤経体にあってモーターが軸に直結固定され、カウンターウェイトや鏡筒などに干渉します。そこで下がモーター、上がウォームギヤという、モーターをウォームホイールの真下に配置する方法(ビクセンGP方式?)でモーターと他の部分の干渉を解決してました。
後にこのモーターを他の赤道儀に移植するのであれば、汎用性?を考えてビクセンなどが使っているモジュール0.75にすべきだったのでしょうね。それにモジュール0.5のこの歯車、幅が狭くて少々不安なんですよ。又、増速することによるトルク減は大丈夫なのか・・・。
まぁ、追尾具合は天気が回復してから(私に余裕があれば)のお楽しみということで。^^
で、完成したギヤ周りは・・・。

・・・組んでしまえば極々単純なものです。ミニEQ赤道儀と違ってニューアポロ型赤道儀はモーターが赤緯体に付いて一緒に移動するため干渉が起こりません。
キャップスクリューでモーターブラケット部と赤緯体それぞれ一か所ずつ止めているだけですが、一時間ほど試運転してみましたが、しっかり締めれば問題はないようです。
それにしても組む前の加工が実に大変でありました。
ギヤの中心穴が5mmしかなく、電動ドリルで6mmに広げたんですが、これが大変な作業でしかも危険!(因みにモーターの軸は逆に5mmです。)
バイスがないのでC型クランプ4個で木板2枚を挟み、さらにその内側に滑り止めのゴムをボス部に巻いたギヤを挟んで、少しづつゆっくり広げました。画像を撮り忘れて・・・スンマセン。m(_ _)m
つまり外から順に、Cクランプ、木の板、滑り止めゴム、ギヤであります。
このやり方はドリルが噛んだときに危険なのでお勧めできません。ボール盤(できればバイス付き・・・いえ、必ずバイスに挟んで!)でするべきでしょうな。
一番ドキドキしたのは、画像を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが、そう、赤緯体にドリルで穴を開けた時です。失敗は許されませ〜ん。(その穴にM6のタップを立ててあります。)

昔でしたら、ミザールにはシザーズクランプなるものがあって(今もある?)それにMMDクォーツを付けてたわけですが、つけるモーターがミニEQ用でシザーズクランプは果たしてつかえるかどうか・・・。それにお金はかけられないし・・・、そもそもMMDは入手が困難・・・。というわけで、一念発起、エイヤッ!とやってしまいました。
ホームセンターで買った溝付きL型金具も溝幅が5mmしかなく、ドリルで広げました。(位置がメッソだったので、あちこちに・・・。^^;)
あとはモーターに元々ついてたブラケットを切断し、穴開けしたりネジ切ったりと、このクソ暑いのに汗を「ダーダカ」流しながらの作業でありました。
最後に、使用した工具は。
電動ドリル、ドリルの歯5mm 6mm、タップM6、金切りのこぎり、ヘキサゴンレンチ、等々・・・。
尚、すべて設計図もなく、現物合わせの行き当たりばったりナノダ。わっはっは〜。

<2015 8/24 追記>

(筒は遊星號です。)
まだ明るさの残る時間でしたが、お月さんが空に見えてました。
天気は下り坂で、西の空にはびっしり雲が・・・。
というわけで、帰宅して慌てて「追尾試験」をしてみました。

ミニEQの時との比較になりますが、当然といえば当然なのですが、ピント合わせの際、遥かに揺れも少なくて、各軸の動きも比較にならないくらいスムーズで実に快適です。
小型軽量な赤道儀ではありますが、さすがはH-100反射やニューアポロ屈折を載せていただけのことはありますね。
ただクラッチが付けられません。その点はミニEQのときも同じです。コントローラーの8倍速で対応します。私はそれで十分かと思います。
問題の追尾状態ですが、前述の通りミニEQではジワジワと遅れがありました。それもじっと見ていてハッキリわかるほどです。
ニューアポロ型赤道儀ではギヤ比を正規の数字より若干上げて、この「ジワジワ遅れ」が果たしてキャンセルできたのだろうか・・・。
結論・・・。
ある程度予想はしてましたが、今度は追尾がわずかに進んでいきます。でも、その進み具合は「しばらく目を離して再度覗いたら少し進んだかな?」程度で、ミニEQのときより明らかに対象が視野に留まる時間は長くなっています。(Or6mmで約133倍にて確認)
これなら私には充分です。
ギヤも途中で外れることもありませんでした。
・・・・傍らにはモーターのないミニEQ赤道儀、さてどうしよう〜。
このままでは押し入れ行き?・・・ごめんなさい。押し入れの機材の皆様。m(_ _)m

<2015 10/30 追記>
つい先日、ウォームホイールが埃で汚れていたので、たまにはきれいに掃除でもしようか・・・・・が、とんでもない(そんな大袈裟な)事態を招いたのでご参考までにどーぞ。
ウォームホイールの汚れを落とすのに使ったのが「CRC550」でありまして、これが非常にうまくいきましてホイールもギヤもピッカピカ〜。
ところが以前の「ねっとり」とした感触が全く無くなったようで、ウォームギヤを回すとスカスカになってしまったのであります。(あ、モーターはCRCが掛からないよう外してますよ、もちろん。)
グリスが落ちてしまったんだなと思い、代わりに少し前にホームセンターで買った二硫化モリブデングリスを塗りましたデス。詳しい方ならお気づきかと思いますが、二硫化モリブデングリスには、あの「ネットリ」とした感触はありません。非常に軽く動作するけど「スカスカ」にはかわりません。
まぁ、モーター駆動だから関係ないし、かえって負荷が減ってよろしいんではないかと高をくくっておりました。
いざ、お月さんを撮ろうとベランダにセッティングして視野に捉えてみたら・・・あらら〜、以前と違ってお月さんがドンドン東にずれていく(追尾が進んでいく)ではありませんか!
その速度?はちょうどミニEQでジワジワ遅れがあったものと同じくらい今度は逆に進んでいきます。
元々ギヤ比はワザと?速くなるように上げていたので、前述のようにゆっくり進んでいくことは納得してましたが、今度は・・・あれれ・・。
どうやらワタクシの推測ですが、ウォームホイールのネットリ感触はモーターにはかなり負荷になっていたようです。
ミニEQ はネットリ感触はなかったのですが、手動で回して結構重い!・・・ミニEQの遅れはどうやらここに原因があったと思われます。
それにしてもパルスモーターでもこういうことが起こりうるのでしょうか?どなたか教えてくださいまし。
さて〜、これからどうしたものかしらん。
そのうちなんとかせなかんがね。・・あはは・・。(汗)


<2016 3/29 追記>
遊星號とこの赤道儀で自動追尾し、遊星號に於いて初めて大赤斑を写すことができました。
口径5センチによる木星 160320
口径5センチによる木星 160320 posted by (C)岳の父ちゃん
口径5センチでもちゃんと撮れるんです!
遊星號、スゴイ!




<2016 7/15 追記>
仕事から帰って空を見上げたら、お月さんと火星と土星・・・。
これは撮らねばなるまいと準備したら・・・、空がモワァ〜となってしまいました。はは・・。
遊星號とニューアポロ型赤道儀
遊星號とニューアポロ型赤道儀 posted by (C)岳の父ちゃん